寝起きの肩こりの原因は?肩こりを解消するマットレスと枕の選び方
朝起きると肩が重くてダルい・・・。どうすればスッキリ起きることができるの?
寝起きの肩こりの原因はマットレスや枕との相性、ストレスや運動不足、損傷や疾患など様々です。それぞれに対処が必要ですよ。
寝起きの肩こりにはいろいろな原因がありますが、主に4つの要因があると言われています。
- マットレスや枕との相性
- ストレス
- 運動不足
- 損傷や疾患
マットレスや枕との相性
マットレスや枕との相性が悪い場合、寝ている姿勢は歪んでしまいます。そのような状態で1日8時間も寝ていると肩こりは避けられません。
たとえば、ホテルに泊まると肩がスッキリしたり、逆に肩が凝ったりすることはありませんか?私たちが普段使っている枕やマットレスは肩こりに大きな影響を及ぼしているのです。
参考:肩こりの原因(日本臨床内科学会)
ストレス
ストレスと肩こりの関係は、テレビで取り上げられることもあります。仕事や日々の生活に追われ、こころが緊張すると、それが身体に現れるのですね。
たとえば、人前でしゃべったり、子供を叱ってこころがイライラしているときは、身体には血圧が上がり、筋肉はこわばり、体温は高くなり、脈は速くなります。
こころとからだは一体であるということは、医学の世界では常識となってきており、ストレスによって肩こりは起こると言われているのです。
実は、ストレスと肩こりが関連しているという証拠もあります。通常、身体の機能が問題であれば、肩こりは筋力が衰える高齢になるほど増えそうなものです。しかし、実際に肩こりを訴える人の割合は、30代(37.2 %)、40代(22.2 %)、20代(21.8 %)が多いのです。
参考:ネットリサーチ
30代は、仕事では中間管理職、家庭では手のかかる小さい子の育児で大忙しです。他の年代に比べると、ストレスもかかりやすいため、肩こりを感じる人の割合が多いのです。ついでに腰痛の人の割合も、30代が一番多いです。
運動不足
身体は、動かさないと硬くこわばっていきます。朝起きてすぐの時や、長時間座った後は身体が硬くてこわばるというのは、誰もが経験したことがあると思います。
筋肉は、動かさないと活性が下がり、緊張が増し、血管の血流は滞りやすくなります。その結果、疲労物質や筋肉の緊張からくる凝りを感じるのです。
特に、最近ではスマートフォンの普及によって、長時間うつむいた姿勢を取りがちです。体重60kgの人の場合は、6kgもの重さの頭を支えるために、肩と首をかなり緊張させてしまうのです。(頭の重さは体重の約10%)
肩こりと運動習慣についての研究では、ラジオ体操や15分のウォーキングを行うだけでも、肩こりが改善されたと報告されています。運動は、筋肉の緊張をほぐすだけでなく、ストレスの改善にも効果的であるため、とても良い肩こり解決方法です。
また、運動は肩こりやストレス解消だけでなく、腰痛改善や生活習慣病の予防、メタボ予防など、私たちの健康をサポートしてくれます。
特にデスクワークが多いという方は、座りっぱなしで運動不足になりがちです。肩こりも強くなり、偏頭痛や首のこりにもつながっていきます。そのような方は、仕事をしながらでも良いので、足を動かしたり、簡単なストレッチをすることで、肩こりを解消しながら仕事の効率まで高めることができますよ。
組織の損傷や疾患
首を急にひねるなど無理な動作や、肩の筋肉の緊張が慢性的になると、筋肉や神経、骨に損傷を受ける場合があります。
たとえば、頚椎ヘルニアなどのように、首の椎間板が神経を圧迫して肩こりやしびれを引き起こします。このような組織の損傷が起こると、多くの場合は、休憩や運動では痛みがほとんど変わりません。また、腕にしびれやジリジリした痛みも起こりやすくなります。
このように組織が損傷している場合、運動して筋肉をほぐしたり、マッサージをしても、肩こりはほとんど変わりません。さらに、ひどくなると肩こりだけでなく、腕のしびれやジリジリした痛み、腕に力が入らなくなるなどの神経症状が出てきます。
肩こりに神経症状が出てきた場合は、まずは病院で検査をする必要があります。
また、肩こりの中には稀に内臓疾患が原因で起こるものもあります。心臓病、肝臓障害、胃腸障害、肺の病気(肺膜炎や肺癌など)によって肩こりが起こる場合があるのです。
内臓疾患によって起こる肩こりも、通常の肩こりと異なり、軽い運動やマッサージでは軽減されません。さらに、肩こりだけでなく様々な症状が起こります。
肩こりに以下のような症状が続く場合は、注意が必要です。
- 強い疲労感や倦怠感が続いている
- 胸が重く、苦しい
- 動悸がある
- 発熱がある
- 指の関節が腫れたり、節々に痛みがある
- 食事をしっかりと取っているのに体重が落ちる
- 偏頭痛や吐き気、めまいが頻繁に起こる
- 腕のしびれや麻痺が起こる
- 左右の肩のうち、片側に強いこりや痛みが起こる
内臓疾患による肩こりはとても稀ですが、肩こりと一緒にこのような症状が併発している場合は、必ず病院を受診してくださいね。
参考:日本整形外科学会
肩こりの解消法にはどんなものがあるの?
肩こり解消法としては環境を整えて肩こりを解消する方法と自分で身体をほぐす方法があります。
肩こりを解消するための方法は主に4つあります。
- 枕やマットレスを変える
- 運動する
- ストレッチする
- リラックス
枕やマットレスを変える
人は、毎日の疲れや身体の緊張を睡眠によって取り除いています。肩こりや腰痛も含めて、疲れをリフレッシュするためには、以下の2つが大切です。
- 寝姿勢が良いこと
- 寝返りが打ちやすいこと
マットレスで疲れを取り除き、睡眠の質を高めるためには寝姿勢が良いことが重要です。私たちは3分の1の時間をマットレスの上で過ごしています。その時の姿勢が悪いということは、身体に悪い姿勢を叩き込んでいるということです。
たとえば、マットレスが柔らかくて、背中が曲がったまま寝ると、猫背になる癖がつくようなものです。逆に、マットレスが硬くて、姿勢が反った状態になると、腰の反り癖が付いてしまい、肩にも影響が出てしまいます。
さらに、寝姿勢が悪くなると、身体の神経や血管も圧迫されてしまいます。すると血流の低下によって、血液循環が低下して疲労を回復する力も落ちてしまいます。もちろん、睡眠の質は低下してしまいます。
逆に、寝姿勢が良くなるマットレスで寝ると、それだけで睡眠の質は高まります。猫背や腰の沈みなどもなくなってきますし、肩にかかる負担は、軽減されて来るのです。
また、寝返りが打ちやすいことも重要です。
私たちは、寝返りを打つことによって血流をスムーズにし、筋肉の緊張をほぐしています。ある実験によると、寝返りが少ない人ほど、腰痛持ちであったり、睡眠の質が低いという結果が得られました。寝返りの重要性については、NHKの試してガッテンでも放送されていましたよ。
(詳しくは、寝返りの驚きの効果!高反発マットレスと寝返り体操を参考にどうぞ。)
子供は寝返りが多く、寝相が悪いものです。これは、身体の回復力が高い証拠であって、歳を重ねると寝返りの回数も減ってくるので、睡眠の質も低下していくのです。
最近では、高反発マットレスが腰痛に効果的と言われて注目を集めています。これは、マットレスの反発力が高いため、寝返りが打ちやすくなるからです。マットレスが身体を押し上げてくれることで、スムーズな寝返りが可能となり、身体の疲れが取れやすくなるのです。
このように、マットレスで肩こりを解消するためには、寝姿勢を正すことと、寝返りをスムーズにすることが重要です。そのためには、耐圧が分散できるマットレスや反発力が高いマットレスが効果的です。
マットレスは、肩こりに影響を与えるだけでなく、疲労回復や睡眠の質、そして健康にまで大きな影響を与えるので、自分に合ったマットレスを見つけることがとても大切になりますよ。
また、肩こりに良い枕もマットレスの選び方と同じです。寝姿勢が整い、寝返りが打ちやすい枕を選ぶことが大切なのです。
- 寝姿勢が良いこと
- 寝返りが打ちやすいこと
特に、寝姿勢が整いやすい枕としては、頭の重さを分散させながら、首にもフィットする枕選びが大切です。
首をしっかり支えることで、寝姿勢が崩れるのを防ぐことができるのです。通常の枕は、首に隙間ができてしまうため、姿勢をキープするためには、首や肩に無理な緊張が入ってしまいます。
首や肩にかかる負担を軽減させることができると、寝姿勢は整い、朝起きた時も肩がスッキリしますよ。
また、寝返りが打ちやすくなるためには、枕の高さと広さが大切です。枕の高さについては、まくらに寝てみて寝返りがスムーズに行える高さが良いです。大体3~5cmくらいになると思います。広さについては、寝返りをしても、頭が枕から落ちないような広さが理想的です。
ですから、枕を選ぶ際は、高さが選べて幅の広いものがおすすめです。枕の高さが選べないものは、枕が合わない場合もあるため、おすすめできません・・・。
枕については、高反発マットレスに合う枕選びのポイントは?枕で決まる肩こりと首の痛みについての記事を参考にされると良いと思います。
運動
運動は、簡単な運動でかまいません。
ウォーキングを15分行ったり、ラジオ体操でもかまいません。このときに、筋力トレーニングをする必要はありません。あくまでも、筋肉をほぐすことが目的ですので、全力の運動は避けましょう。
全力で運動をしてしまうと、人によっては肩や腰の筋肉を余計に緊張押させて、肩こりや腰痛がひどくなることもありますよ・・・。
体力づくりの場合は、全力で運動しても良いのですが、肩こりを解消したい方の場合は、適度な運動が大切で。身体をほぐして、血流を良くすることで、筋肉の緊張が弛み、疲労物質もスムーズに排出されて肩こりも解消します。
ストレッチする
ストレッチは、ゆっくりと気持ちよく行うことが大切です。これも、全力で行って痛みが出るまでやってしまうと、筋肉が驚いて、より緊張が強くなってしまいます。
ストレッチをやり過ぎて、身体が痛くなったり、翌日に筋肉痛となった経験はありませんか?これでは、無理をし過ぎで、筋肉は余計に凝ってしまいます。特に肩こりの強い方ほど、普段から一生懸命頑張り過ぎる、まっすぐな方が多いです。
ストレッチは、気持ちよく筋肉を伸ばすことで緊張をほぐしていきます。リラックスして行うことで効果も出てきますよ。お風呂上りやリラックスできる音楽を聴きながら行うのも良いですよ。
運動もストレッチも生活も気持ちよく感じるくらいが丁度良いです。頑張り過ぎない生活で、ストレスまで解消していきましょう。以下のストレッチがおすすめですよ。
リラックスする
肩こりの強い方は、リラックスが苦手と言われています。肩の力を抜いてと言われても、「私は力を入れているつもりはないんだけどな・・・」という具合にです。自分自身の身体に力が入っていることも気づかないほど、緊張が習慣になっているのです。
緊張していることに気が付かないのですから、もちろんリラックスしている状態も体感としてピンときません。
どのような物事に対しても一生懸命頑張り過ぎる人は、普段から身体にも一生御懸命力を入れるので、緊張しやすいため、肩こりを感じやすくなります。ストレスも貯め込んでしまいがちなので、リラックスすることを心がけましょう。
とは言っても、リラックスが苦手な方は、リラックスしようと頑張ってしまいます。とても頑張り屋なのですが、リラックスは頑張れば頑張るほど、遠のいていきます(笑)
おすすめの方法としては、紅茶やコーヒーを飲みながら、好きな雑誌を読んだりするなど、好きなことを楽しむことがです。好きなことまで頑張ってしまう方は、「何もせずにぼーっとする」でも良いです。たぶん最初はかなり苦痛だと思います(笑)
リラックスは、練習を続けると上手になっていきます。肩の力を意識して身体に目を向けてみると、ある日、「運転しているときに肩に力が入っている自分に気が付いたり」、「料理をしているときに肩が力んでいることに気が付いたり」ということが起こります。
このような変化が出ると、肩こりはずいぶんコントロールできるようになります。疲れたときは、疲れた自分に気が付き、一息つくことができるようになると、自然とリラックスすることができるようになってきます。
「力が入っているかなんてわからない!」という方は、それでもいいのです。時々、自分の身体をいたわるために、自分の身体に目を向ける習慣が付くと良いと思いますよ。
まとめ
このように寝起きの肩こりを解決する方法はさまざまです。
まずは運動やストレッチを行ってみると良いと思います。
それでもなかなか変わらないという場合はマットレスや枕を変更してみてくださいね。
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